大江美羽 英語コース
こんにちは。同志社大学グローバルコミュニケーション学部英語コースの大江美羽です!
私はカナダのバンクーバーアイランド大学に10か月間留学していました。留学に行く前は、「英語を上手に話せるようになりたい」という思いだけでしたが、留学を通して大きく変わったのは自らの価値観でした。そこで今日は留学で学んだ3つのことと私がにじいろのプロジェクトを通して日本語を学ぶ子ども達に伝えたいことをお話ししたいと思います。
まず1つ目は、「幸せの形の多様性」についてです。
カナダでは夕方の5時には帰宅ラッシュで道路は渋滞ができるほど混み合います。ほとんどのお店が9時までには閉店します。なぜなら、カナダの人々は家で家族と過ごす時間を大切にするからです。私のホストファミリーは、毎晩家族みんな一緒に夕食を食べ、その後はみんなで映画を見て過ごします。クリスマスやサンクスギビングの日はお家で家族や親戚とスペシャルディナーを楽しみます。一方、日本は便利で勤勉な国です。夜遅くまで電車が走っていて、24時間開いているコンビニや深夜までやっている飲食店や娯楽施設も多くあります。その代わり、毎日朝から夜遅くまで仕事や遊びで外出し、家族でゆっくりする時間はなかなかとれない人が多いように思います。カナダの生活を通して、家族や大切な人との時間を大切に生きる質の高い生活の素晴らしさに気づき、いろいろな幸せの形があると考えさせられました。
2つ目は、「世界は広い」ということです。
カナダは多民族国家なので本当に様々なバックグラウンドを持った人がいます。私のホストファザーはフランスにルーツがあったり、カナダ人の友達の中には、ベトナム人やロシア人の両親を持つ子がいたり、みんなバラバラです。そのため、カナダは留学生にもとても優しいので、世界中から留学生がやってきます。私は語学学校で共に英語を学ぶ留学生友達のおかげで本当に楽しく有意義な留学生活を送ることができました。帰国後には、ベトナム、韓国で友達と再開することもできました。このように、カナダへの留学で私の世界は広くなりました。日本で生まれ育った私が、英語を学んで、カナダに留学して、世界中に友達ができました。これから行ってみたい国やまた会いたい友達が多くいます。留学を通して、言語を学ぶことは自分の世界を広げることだと改めて感じました。
3つ目は、「自分を愛する」ということです。
洋楽を聞いているとよく”love yourself”という歌詞を見つけます。” love yourself” は「自分を愛する」という意味です。日本では、あまり馴染みのない言葉で、「自分好き=ナルシスト 」ような良くないイメージを浮かべるひとも多いかと思いますが、「自分を愛する」というのは「自分を大切にする」ということです。カナダで感じたのは「私は私、あなたはあなたで、どちらも素敵。」という考え方が人々に根付いていて、様々な個性や考え方が尊重されます。私は日本ではついつい自分と他人を比べて、コンプレックスを抱いたり、ストレスを感じてしまうことが時々ありましたが、人と比べて自分や他人の嫌いなところを探すのではなく、自分や他人の好きなところを見つけて生きていく方が幸せだと考えるようになりました。「自分を愛する」ことの大切さを学び、私は以前より楽に生きられるようになりました。
今回は私が留学の経験から学んだことを3つお話ししました。私がにじいろのプロジェクトを通して関わる、日本語を学ぶ子どもたちに一番伝えたいことは「新しい言語を学ぶということは、言葉を身につけること以上の価値がある」ということです。私は、英語を学ぶことで出会えた 「人」「考え方」「生き方」によって世界が広がり、新しい自分に出会えました。これから、子ども達に言語を学ぶことの素晴らしさ伝え、子ども達が「新しい自分」に出会う手助けができたらなと思っています。